祐也と私と一平先輩

「あ、待って」


先輩を追いかけて慌ててハウスから出る。


”ゴチン”


「痛っ!!」


小さな出入口でしたたかに頭を打ってしまった。


思わず両手で頭を押さえる。


「....つっ」

あまりの痛みで涙が出てきた。


「あはは、やっぱ綾乃はドジだな」


背後で先輩の笑い声が聞こえる。


先輩どこ?

頭を押さえながら声のほうを振り返るとミニハウスの屋根に座っていた。


「驚かせてやろうと思ったのに」