「そうだね。ほら、急がないと遅刻しちゃうよ。いいの?」

走る仕草をする彼。
…可愛い。
いやいや、私急がないと。

「ダメなんだけど…ねえねえ。何組?」

少し目が泳ぐ彼。
あれ、私変なこと言ったかな?

っていうか本当に遅刻しちゃう。
いいや、同い年ならクラス探し回れば見つかるよね。

「…いいや!ごめんごめん。じゃあね」

「…7組!」
手を振りながら言われた数字を頭にインプットする。

7組…7組。
私は3組。
彼は文系なのね。
まだ名前も聞いてないしまたお昼休みに会いに行こうっと。
いいな、7組の人。あんなイケメンがいるのになんで騒がないのよ。