「……田辺くん」
地面に寝転がって日なたぼっこをしている太郎を見つめながら、和花葉さんは口を開いた。
昨日ここに来ると宣言し、言った通りに今日も体育館裏へやって来た。
「何?」
「田辺くんって笹木くんと仲良いんだよね?」
笹木……?
――あぁ……。
和花葉さんの口から笹木の名前が出てきたことを不思議に思ったが、すぐに思い当たる節を見つけた。
「笹木くんから何か聞いてたりする?私のこと」
彼女が心配そうに俺を覗きこんできた。
やはり。
和花葉さんが気にしてるのは、告白して振られた笹木の様子だ。
いつもウザイ程、話しかけてくるのに昨日から妙に大人しかったのは、そういうことだったのか。
「和花葉さんに告白する、とか言ってたな」
「うん……」
彼女は気まずそうにうつむいた。
「私、お断りしちゃったんだけど、笹木くんどんな様子だった?」
「……まあ、落ち込んでるみたいだけど、しばらくしたら元通りになるだろ」
気にしなくてもいい、と付け足しておいた。
しかし、彼女はまだ曇った表情だ。

