あのあと、ボールを取りに来ていたことを思いだし急いで戻ると、遅いと文句を言われた。 もちろん、山本と話していたとは言わなかった。 しかし、体育の授業中も頭に浮かぶのは山本のことで、試合中、ずっと上の空だと先生や友達に注意された。 ひょんなことがきっかけで、昼休み中に姿を消す山本が、いつも何をしているのか知れたわけだが、山本に聞きたいことはまだたくさんある。 俺は、明日の昼休みも体育館裏へ行こうと決めたのだった。