「由乃、帰るぞ」
「輝介ちょっとまって」
由乃と俺んちの家は隣同士。
だから、いつも一緒に帰るのが日課になっている。
「ねえ、輝介」
「ん?」
「なんで、今日ケンカしたんだったっけ?私全然覚えてないの」
「お前があんまりも鈍感だから」
「へえ〜」
由乃はどうでもよさそうに返事をした。
そろそろ気づけよ。
自分が可愛いってことによ。