「大事なのは、お互いの気持ちじゃないのか?俺はそう思うけど。愛実は違うの?
それとも、断る適当な理由が欲しいから、色々と知りたいの?」

「えっ、?断る理由探すくらいなら、断ってますよ。悠斗さんの過去が信じられないって。
 そうじゃなくて、自分の覚悟の問題なんです。きっと、今、全てを知って、それでも結婚したいって思えるなら、きっとその時に、私は、胸を張って言うことが出来るんです。自分の気持ちは本物だって。」

「良く解らないけど。まぁ、そういうことなら、頑張って。風呂入ってくる。」

 夕飯の後片付けをしながら、実家に帰って、お父さんから問い詰めよう。
どうやって、問い詰めようか?
そんなことを考えていたら、彼がお風呂から出てきた。冷蔵庫を開け、ビールを取り出している。

「悠斗さん、ゴールデンウィークの予定を教えてください。」と、さっき聞けなかったことを聞いた。

 「29日から、会社は休みだよ。工場は動いてるけど。」
「いや、それは知ってますよ。そうじゃなくて、悠斗さんの予定を訊いてるんです。」

「あ、5日は空けておいて。それと、1日と2日は、一応やってる取引先もあるから、メールチェックしに、出社するけど。それ以外は特に、決めてない。」
「5日は、何かあるんですか」
「イベント」
「いべんと・・ですか。」
「まぁ、そういうこと。風呂はいってきたら」
そう言って、彼はビールをもってソファーに座った。

お風呂に入れと言われたが、彼の隣に座った。
「あの、29日に実家に帰ろうと思うんですけど・・・」
「ん?いいよ帰っておいで。」
「その、悠斗さんは帰らないんですか?」
「特に帰ろうとは思ってないけど、、何で?」
「だって、その間、自由になるわけでしょ。」

「まぁ、そうだね。心配?」
「ちょっと・・」
「じゃあ、どうする?」
「一緒に、、帰る?」
「ばーか、それじゃあ、外堀どころか、内堀まで埋められるぞ?」
「そう、、ですよね・・・」