結局、森高さんは、昨夜はうちに泊まった。
悠斗は、迎えにこないし。
しかも、昨日の夕飯に作ってもらったカレーが気に入ったらしく、有希は今日も泊まって行けば良いのに、と言っていた。
 
 そして、日曜日の平和な午後を迎えている。
息子と2人でだ。
有希と森高さんは、出掛けていった。

 「武中君は、何をかんがえてるの?」
「何をって?」
「だって、愛ちゃんを不安にさせるような事、何でわざわざ言うのよ。」
「不安にさせたか?」
武中君は、そこで初めて愛ちゃんを見た。

 「多少は・・・」
愛ちゃんは、ふてくされた様子で答えた。

 日曜日の午後、私達3人で話てても、らちがあかないと、無理やり愛ちゃんを連れて、武中君の部屋に来たのだった。

 「不安になるに決まってるじゃない!なんなの?何でそんな事いったのよ?」
「小西うるさい。」
「はぁ?あんたが何も言わないからでしょっ」
本当にこいつは、ムカつく!
「それは、小西の居ないところで話す。」
キーーーやっぱムカつく!
「あっそう、じゃあ、もう出て行くわよ!」と、立ち上がった。
「有希さん。まだ居てください。」
愛ちゃんが、上目遣いで見てくる。
な、なんで?てか、そんな可愛い顔しないでよ。仕方無く、また座った。
この椅子座り心地いいわぁ、うちにあるものより高級だわ。
一旦、現実逃避出来る位の沈黙が続いた。
やっぱり、帰ろうかなぁ、と思い出した頃、愛ちゃんが、口を開いた。