タミング良くインターホンが鳴らされた。入ってきたのは、デパートの外商だった。

 急展開もここまでされると、文句も言えなくなる。
入ってきたのは、3人。男2人に女が1人。
多くねーか?
すると、そのうちの1人が伯父さんと名刺交換をし出した。

 成る程ね~。

 挨拶もそこそこに、婚約指輪のカタログを広げられた。
家政婦さんが、お茶を出してくれる。
常駐ではなく、週に3日くらい派遣してもらってるらしい。
子供の頃は、常に居たような気がする。
と、話がずれた。淹れてもらったお茶を飲みながら、昔の思い出を思い出していた。
外商さんの、「こちらのメーカーはオリジナルでデザインも出来ますよ。」と言う言葉に、現実に戻された。
 
 伯父さんは、ギフト担当の男と何やら話している。ダシにされたといった感じか?
どうやら、伯父さんは、ギフト商品の開発をしているらしい。
ついでに、婚約指輪も用意させようって魂胆か。
取り敢えず、「相談して決めたいので・・」と言うと、「かしこまりました。」と、カタログを置いてった。
ギフト担当の男も、先ほど帰っていった。

 俺も帰ろうと、用意をする。
「伯父さん、カタログは、愛実に見つかりたく無いので、康太のところに送っておいてくれます?」

ちょっとした、仕返しだ。