なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

“ならいいんだけどね”と言って笑う先生は…うん。今日も安定の爽やかさ。


いけないいけない。


なんだか私、昨日からおかしいぞ。


昨日の長瀬の様子が、なんでかずっと頭を離れてくれない。


そもそもあいつ、どうしてあんなガラの悪いヤツとつるんでたんだ!?


一体なにつながりよ!?


確かウニ頭が長瀬に“そう簡単に抜けれると思ってんのか?”って言ってた。


抜けるって何から!?


明らかになんか危ない組織じゃん!!


てことはさ?もしかしてさ?


世に言う“血の雨”ってヤツが降るんじゃないの……?


何かの映画で観たような残酷なシーンが頭の中でモザイクがかって現れて、背筋にゾッと悪寒が走った。


あいつ…朝の活動にも顔出さなかったし……。


まさか…まさかだよね?


「花枝さん?」


「っ…あ!すみません!何か用でしたか?」


もう!


せっかく村田先生が話しかけてくれてるのに、私はなに長瀬のことなんか考えてるんだ!


あんなヤツ、どうでもいいじゃない。



「花枝さん手、出して?」


「……?」


不思議に思いながらも、言われた通り手を差し出せば。