なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。


さっきまで、あんなに近くにいたはずなのに……。


笑っていたのに。


長瀬が、遠くなっていく……。


「簡単に大丈夫とか言うなよ。そんな薄っぺらい言葉ほど信用できねーもんねーよ」


「なっ…!薄っぺらいって…!じゃあ、どう言えばよかったわけ!?あんたと一緒にいたいから大学変えますって、そう言えば満足だった!?」


「…それ、本気で言ってんの?そうならセンパイ、ほんとなんも分かってねー」


ため息混じりに零した長瀬の言葉が、思いの外胸に突き刺さった。


分かってねーって…分かるわけないじゃない。


長瀬のことなんて、一度だって分かった試しないよ。


長瀬の中の正解なんて、長瀬にしか分からないのに、どうやって分かれっていうの?


私は本当に大丈夫って思ってるのに、何で長瀬は違うの?


ちゃんとした正解の言葉を言いたかったのに、考えれば考えるほど分からなくなる。


同じ好きって気持ちなのに、何で私と長瀬でこんなにも考え方が違うんだろう?


茉莉が言っていたように、私の気持ちが伝わっていないから?


私が長瀬を不安にさせてる?