なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。


「そんなのは…分かってるけど…」


「花枝はさ、離れても上手くいく自信あるみたいだけど、長瀬がどこかで心変わりするかもっていう心配とかないの?」


「私なら!金城先輩が遠くに行っちゃったら心配で心配で毎日涙で枕を濡らすことになりますよ!!あ…考えただけで涙が……」


「すげー想像力だな…。残念ながら、俺は片道1時間かからない近場だけどな」


金城くんと山下さんの言いたいことは分かる。


分かるけど……。


「そんな心配してないよ。長瀬のことは…その……信じてるし…?」


「うっっわ!ついに咲希がのろけ出した!」


「ち、違うでしょ!?!?」


だって…。


長瀬に出逢ってから今まで、本当に色んなことがあったけど、


その度に、長瀬が私を大切にしてくれてるってのは嫌でも伝わってきて……。


さすがにこれであいつを疑ったら、もうそれは相当なひねくれ者か、人間不信の人間だ。


いくら私でも分かるよ。


あいつが……長瀬が、そんな簡単に心変わりしないくらいには、真剣に私のことを想ってくれてるんだって……。