「ぎ…ぎゅって……してあげてもいーかなって……」
「………え。どーしたの急に」
長瀬は驚いたのか、珍しく無表情で固まってる。
そんな顔されると、余計はずかしいっての!!
「だって……、な、長瀬なら…こうするでしょ?」
長瀬はいつもそうしてくれたじゃない。
寂しい時や、悲しい時、いつも誰よりも近くにいてくれた。
ぎゅってして甘やかしてくれた。
私だってこんな時くらい、長瀬を甘やかしてあげたい。
恥ずかしさで小さく震える私を見て、長瀬が口もとを緩めた。
「じゃあ、遠慮なく」
長瀬が、私の肩に額を乗せる。
私はそんな長瀬の首に、遠慮がちに腕を回す。
こうやって、誰よりも近い場所で長瀬のことを支えられる。
長瀬の彼女になって、初めて心からよかったと思えた。
「よしよし。いっぱい寂しかったね。頑張ったね」
そう言って頭をなでると、不満げに眉をひそめた長瀬が顔を上げた。
「…ガキ扱いしすぎじゃね?」
「そう?だってあんた年下でしょ?」
長瀬がいつもする意地悪な顔の真似をすると、長瀬は“やられた”という顔で笑った。



