なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。



「咲希!次はおうちで遊ぼうよ!」


「歩くんのおうち?」


「そう!お泊まりしてもいいよー!歩と一緒に寝んねしよーね!」


何そのセリフ!!


最後まで激カワ!!


「は?センパイと寝んの俺だし」


「それだけはあり得ない。てか、4歳児と張り合わないでくれる?」


羨ましそうに見つめてくる長瀬を横目に、歩くんにお別れのぎゅーをしていると、微笑ましそうに見ていた長瀬のお母さんの視線が長瀬へと移動した。


「渉くん。今日は誘ってしまってごめんなさいね」


「……別に」


あぁ。


またこの空気だ。


何でこうなっちゃうんだろう?


本当はきっと、二人とも歩み寄りたいはずなのに。


どうしてこんなに難しいんだろ?



長瀬のお母さんはまた寂しげな笑みを浮かべ、「ごめんね。気をつけて帰ってくるのよ」そう言った。


だけど、私はその言葉を聞いてはっとする。


さっきから感じていた、ある“違和感”––––。



「あの…!!」


私がそう言葉を発すると、長瀬とお母さんが同時に私を振り返った。



「“ありがとう”だと思いますっ!!」



「……え?」


何のことかと瞬きを繰り返す、長瀬のお母さん。


私は両の手に拳を作り、長瀬のお母さんに必死にうったえる。