なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。


「あっさりOKしてくれたから驚いちゃった。今までだったら、話しかけることもままならなかったのに…。その上、連れていきたい人がいるって言うから“お友達?”って聞いたら、“大事な人”って言うじゃない?」


「え!?」


火がついたように真っ赤になる私に、長瀬のお母さんはふふふっと笑って、長瀬と同じ色の目を真っ直ぐと私に向けた。



「あなたのおかげね。咲希さん

あの子を変えてくれて、本当にありがとう」



まさかお礼を言われるなんて思っていなくて、柔らかく微笑む長瀬のお母さんに胸が熱くなってくる。


「そ、そんな…!私、何もしてなくて…」


「ううん。あなたといる時の渉くんを見ていると分かるわ。あの子のあんな優しい表情、見たことないもの」


…そうなのかな?


なんか、私のことを色々からかって楽しんでるだけな気もするけど……。


そうだったら…嬉しいけど。


「渉くんから、昔のことって聞いてる?」


「いえ。何も。長瀬は、あまり自分のことを話そうとしないので……。あ、でも…その…歩くんが、長瀬とは半分だけしか血が繋がっていないのは知っています。本人に聞いたわけではないのですが…」