「よゆー。つか、センパイ日に日に口うるさくなるよね」
「あんたがそうさせてるって、一体どうやったら気付いてくれる!?」
「ぶふっ」という音が聞こえて、長瀬と私は同時に振り返った。
そこには、トレイを持たない方の手で口を押さえ、肩を震わせている長瀬のお母さんいて。
「あ。やだわ。ごめんなさい。私、1回これ席に置いてくるわね」と言って、席に戻って行ってしまった。
え……?
今…笑われた??
「俺も席に置いてくるわ。センパイもさっさととらねーと食う時間なくなんよ」
「あ。う、うん」
長瀬もその後に続いて席に戻っていってしまって、気を取り直して料理をとろうと回れ右をしたら……。
「うわぁ!!」
またしても、驚くはめになる。
ちっちゃい長瀬が……、いや、歩くんがじっと私を見上げていたからだ。
な…なんだろ?
歩くんから出てる長瀬オーラが半端ではなくて、つい身構えてしまった……。
「あ、歩くん。お母さん行っちゃったよ?ついて行かなくていいの?」
歩くんの目線まで腰を落とし、問いかけてみる。
「……おねーちゃん。渉の天使?」



