なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。



「んな格好して…。今日一日、俺に食べられないように気をつけた方がいいよ?」


強く腕を引かれ、前のめりになる私に長瀬がそう囁く。


「なっ……!なにを言って……!」


真っ赤になって顔を上げると、長瀬が満足そうに笑みを浮かべてるから、不覚にも胸が高鳴ってしまった。


「んじゃ、行こっかセンパイ」








落ち着かない。


非常に落ち着かない。


恋人同士ってみんなこんなことしてるの?


さっきから、私の意識はある一点に集中していた。



ホテルまでの道中、人混みの多い街中を進むのに、当たり前のように手を繋いできた長瀬。


長瀬とまともに手を繋ぐのは、大晦日の日以来なわけだけど、あの日とはまた様子が違うから厄介だ。


これが世に言う恋人つなぎってやつか……。


大晦日の日はこんな繋ぎ方じゃなかったけど、もっと普通でいられたのに…。


今はドキドキしてどうにかなっちゃいそう。


ああぁ手のひらに汗かいてきたぁぁぁ!!



長瀬とつないだ手が離れたのは、ある有名ホテルのロビーに入ってからだ。


「うわぁ!立派なホテル…!中に入ったの初めてだ」


「そう?まぁ、こういうことでもない限りそう来ねーよな」