なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。


「センパイは、辛いの隠すの上手いから。俺が側で気付いてやらないと頑張り過ぎるから…」


鼻の奥が、ツンとする。


長瀬の姿が滲んでくる。




いつも無気力なくせに。


だるそうな顔ばっかなくせに。



私のこと、そんな風に大切に想ってくれてたの……?



「俺が側にいたら、センパイに迷惑かけるのかもしんねーけど、それでもセンパイの側にいたい…。自分のクソみてーなとこ、全部変えなきゃならねーならそうする。学年トップだって、黒髪だって、何でもする。だから……」



信じられない光景を目の当たりにして、教頭先生が、口元を押さえ息を飲む。





長瀬が、驚くほど綺麗なお辞儀をしたからだ。




「センパイの側に、いさせてください」





––––この瞬間、ゴチャゴチャと考えてた全部のことがどうでもよくなった。



私は何を躊躇してたんだろう?


例え長瀬が私を好きじゃなくたって、私はもう長瀬がいない未来なんて考えられないのに。


自分のダメなところを全部変えなくちゃ長瀬の側にいられないのなら、私だってそうするよ。


不思議だね。


プライドとか、平和とか、今まで作り上げてきたものとか全部、あんたといると本当にどうでもよくなってくるんだ。