……そういえば、この人も相当モテる人だった。
前だったら、こういう人の隣にいるのも目立つから嫌だったけど、今の私は長瀬のお陰ですっかり免疫がついてしまったらしい。
「私がおかしくなるのは長瀬が原因て何?おかしくなってるつもりないけど」
怪訝な顔で金城くんを見れば。
「自覚なしは罪だな。長瀬も可哀想に…」
と訳の分からないことを言ってくる。
だけど、“長瀬が可哀想”ってフレーズだけは、私の胸にバッチリ刺さって胸がズキリと痛んだ。
「…ほんと長瀬ってバカだよね。私なんかよりずっと素直で可愛い女子は沢山いるのにさ。私なんかに時間使っちゃってさ」
雪の匂いの混じった冷たい風が、髪をさらう。
「もっと、あいつのことを想ってて、大切にしてくれる人は沢山いるのかもしれないのにさ。私みたいにどうしようもないヤツなんか追っかけて。本当可哀想……」
それなのに、あいつは私を好きだと言ってくれた。
突き放しても、突き放しても、
いつも側にいてくれた……。
「花枝さぁ、変わったよな。んな、泣くの我慢した顔してさ。そういう顔、あいつに見せてやればいいのに」
金城くんが、私の頭を撫でながら呆れたように笑う。



