なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。


全く頭に入ってくる様子のない公式が書かれたページの上。


ゴンッと額を打ち付けて、目を閉じる。


長瀬の柔らかそうな金髪とか、たまに見せる笑顔とか、長瀬の気だるそうな声とか手の温度とか、意外な事に鮮明に思い出すことができて……。


思い出すと、胸がぎゅっと苦しくなってきて……。



私の中で長瀬の存在が、思っていたよりもずっとずっと大きくなっていたことに気付く。



少なくとも、長瀬を失うくらないなら、推薦合格なんていらない。来年でも再来年でもまた頑張ればいいって……。


そう思えるくらい、あいつの存在は私の中で今も膨らみ続けてる。



……今更、遅いのかもしれないけど。


もう長瀬は私なんて好きじゃないかもしれないけど……。



「……よしっ!」



パーンという音を立てて両頬を叩き、気合を入れる。


取り敢えず、中間テストが終わったらもう一度校長先生のところに行こう。


そして、今度はちゃんと言うんだ。



“私は、自分の意思で長瀬と付き合っています。”


“長瀬が、好きだから付き合っています。”


って–––––。







–––––とは言ったものの。




「おはよ。花枝。今日中間の順位発表だな」