なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

そう挙手して走り出した私を、みんな驚いた顔で見ていたけど、私は構わずその場を走り去った。









「どこよここ…」


人混みにもみくちゃにされ、流されながら辿りついたのは、小さな池の隣にあるベンチ。


ここは本殿から離れているからか、さっきいた場所より大分人気が少ない。


この神社が大きい神社で良かった。


ここまでくれば、先生にもみんなにも見つかる事はないだろうし。


って、自分でもここがどこなのか分からないんだけど。


「迷子になったなこりゃ」


小さく苦笑が漏れる。



それにしたって、3年間もしていた片思いがこんなにも呆気なく終わるものだとは思わなかった。


ただ、見ているだけでよかった。


卒業まで。


卒業までの間だけでいい。


ちゃんと誰にも知られずに、この気持ちを連れて卒業していくから、それまでの間は好きでいようって…。


「…さすがに既婚者を好きでいるわけにはいかないなぁ……」


……そっか。


先生結婚しちゃうんだ。


澄んだ夜空に浮かぶオリオン座が、私の心とは裏腹に綺麗な輝きを放ってる。