なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

「ちょっと茉莉!からかわないの!山下さん安心して。この子は私の友達の荒木茉莉。金城くんに全く興味のない子だから」


「そう!私が興味あるのは、このふたりの恋模様だから♡」


私と長瀬の腕を掴んでニヤニヤしている茉莉は、お尻に悪魔の尻尾が生えてるように見える。


「バカなこと言ってないで行くよっ!」


もう!本当に茉莉は余計なことばっか言う!!


茉莉の手を振り払い、私は先を進んだ。








「それにしても、すごい人混みだね」


「う、うん」


さすが、この辺りで一番有名な神社だ……。


本殿に近くなればなるほど参拝客で溢れ返っていて、一向に前に進めない。


一体どこが参拝の列なのかもよく分からなくて、気を抜けば人の波に押し流されてしまいそうだ。


––––––ドンッ!


「きゃっ…」


そう思ったそばから、後ろから流れてくる人の群れに押されて、前のめりに転びそうになってしまった。


だけど……。



「どんくせー」


「……っ」


気がつけば、傾いた体は長瀬の腕に受け止められていた。


腰に回る長瀬の腕。


そこに全神経が集中してしまって、慌て状態を立て直し、長瀬から飛び退いた。