なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

この景色をこんな特等席でひとり占めだぞ。


役得じゃないか。


そう思うのに、さっきまでこのツリーを見上げていたカップル達を思い出しては、自分はどんなに望んでも好きな人とああはなれないんだと、現実を突きつけられている気分になる。


好きな人と想いが通じ合うってどんな気持ちなんだろ?


どんなに幸せなんだろ?


このまま卒業すればいつか私も、先生じゃない誰かとそういう風になる日が来るんだろうか?



ポインセチアの飾りにそっと触れる。


“聖なる願い”……か。




––––いつか私にも、そんな人が現れますように。



「そこの彼女カワイーね」



え?



「俺と付き合わない?」



慌てて振り返るとそこには……。



「なんつって。間に合った?」



ポケットに手をつっこみ、小さく首を傾げて口角を上げている長瀬の姿。


「…なっ!何で!?まだ、入院中じゃ…っ」


「こんな怪我くらいで入院なんかしてられっかよ。無理矢理退院してきた」


「はぁ!?」


病院って無理矢理退院出来るものなの!?


てか、無理矢理って何だ!


あんたの言う無理矢理って、やたら物騒に聞こえるんだけど!