なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

「先輩!すごいです!ヤバイです!今年、めっちゃ人が集まってますよ!!ってあれ?花枝先輩??」


「いい加減覚悟決めろよ花枝〜」


特設会場のパテーション裏で、はしゃぐ山下さんとは対照的に、一人ブツブツと必死にセリフを覚え直している私を金城くんが鼻で笑う。


金城くんめ。


そう言うなら、あなたが司会進行やりなさいよ。


『俺さ、そんなセリフ覚えてる時間あったら、入試の応用問題3つは解けると思うんだよね』


とか言って、受験生という名の武器を振りかざしてきたのはどこのどいつだっ!


そんなこと言われたら私がやるしかないじゃないの!


そうしてる間にも刻々と点灯式の時間が近付いてくる。


あぁ、ヤバイ。


緊張が尋常じゃない。


そもそも、何度も言うように私は目立ちたくないのよ。


クリスマスなんて、ひっそり家でクリスマス番組を見てるのが一番楽しいの。


それなのに、何点灯式なんか仕切ろうとしてるんだか。


そもそも誰がこんな伝統つくりやがった。



「長瀬って、まだ退院できないんですか〜?」


「そりゃ、昨日の今日だからな。アイツにも見せてやりたかったのに。残念」