なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。



「センパイの大事なもんは、どんなもんでも全部守ってやりてーんだよ」



胸の中に、温かくて柔らかい風が流れ込んでくる。


意地とか、プライドとか、自分はこうあるべきだとか、そんなの全部溶かしてしまうような優しい風。


気が付けば私の頬を、涙が伝っていた。


長瀬が「センパイ…」と優しく呼ぶ。



「怖い思いさせて…ごめんね」



私は思い切り頭を振る。


何度も何度も。


長瀬はそんな私を引き寄せて、強く腕の中に押し込めた。



「私の方こそごめんっ…。ありがとう…っ」


「ふ。どういたしまして」






後から思えば、よくもまぁこんなに恥ずかしげもなく長瀬の前で泣いたもんだ。と思う。


この数分後には、激しい後悔の念に襲われたのは言うまでもないわけだけど。


少なくともこの瞬間は、長瀬がもの凄く頼もしく感じてしまったんだ。


年下なのに。


ヤンキーなのに。


生意気100%の純生意気で出来てる小僧なのに。


だけど、私はちょっとこの男を見直した。



「センパイ…可愛くてムラムラする」



本当、ちょっとだけだけど。








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いよいよやってまいりました。


クリスマスイブです。