なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

「へぇ?大事なもんなんだ?」


そう言ってポインセチアの飾りを地面に放り、それ目掛けて金属バットを振り上げた。



––––––––叩き壊される…っ!



そう思い、目を瞑った刹那––––。



––––––––ガッ!!!



辺りに鈍い音が響き渡り、恐る恐る目を開けてみる。


「……っ!!」


現れた目の前の光景に、息が止まるかと思った。


男が振り下ろしたバットの先にあったのは、ポインセチアの飾りなんかじゃない。


ポインセチアの飾りを庇うように握りしめ、額から流れ出る血を滴らせている………



「長瀬っっ!!!!」



嘘でしょ!?何で!?



長瀬の口から、小さな息が漏れる。


ゆっくりと俯けていた顔を上げ、掴んでいた飾りを私の手中に戻すと、フラッと立ち上がった。


長瀬の額から滴り落ちる血が地面に染みを作る。


そんな長瀬の様子に、男達の顔が青ざめていくのが分かった。



「……気が済んだか?」



長瀬の獣のような鋭い視線が男達を貫く。


「二度と俺の前に現れるな」


血に濡れた長瀬の手が、長髪の男のバットを掴む。