ゼロ距離の攻防戦



「それが出来たら苦労しないってばー。他にいい解決策教えてよー。」

「なら諦めるんだ。自分がコミュ障なのを恨みな」

「淑乃今日も絶好調かよ」

こいつ本当容赦ないな。そんなところが好きだけど。出会いを見つける、ねぇ……。合コンとかは誘われるがなんだか気が引けて全部断ってるし。街へ出たらナンパとかされるかなー、と思いつつ結果されずにまっすぐ家に帰れたり。やはり私に魅力がないのが原因だろうか。まずは自分磨きに精を出した方がよいのだろうか。

そんなことを考えていたら、淑乃はさっさと帰る準備を進めていた。……そういえば、私もバイトがあるから早く帰る準備をしなければ……。確か今日は高校生を教えるからちゃんと授業計画を立てないと。

「じゃ、私バイトだから帰るねー!あーちゃんばいばーい!」

「ばいばーい」

「バスケットボールの片付けよろしく!」


あのやろう、面倒だからって押し付けやがったな。