机の上に遺書を置いた。 部屋を覗くと、母親が起きていた。 自分よりもう随分と小さくなった母親を抱きしめた。 「行って参ります」 自分は、夜があける前に家を出た。 彼女の家までの道のりは、とてもとても遠かった。