数少ない輸送船を集めた船団が出発した。海防艦が六隻、そして遠江と吉野が護衛についている。

運よく、シンガポールに着くまで何も起きなかった。無傷で到着できたときは喜んでいたが帰りが怖い。全滅するのではないかと思う者もいた。

船団は荷物を満載し、出発する。敵がいそうな所に電探を向け、警戒する。この方向にはいないのかもしれないと思った時、遠江の電探が探知した。

今日は雲が無い。天が味方しているようだ。遠江の対空火器で四機撃墜する。
しかし、一隻の輸送船が沈められた。乗員を思い出すと怒りを抑えきれず、狙いも定めずにただひたすら撃った。

双方攻撃が激しくなり、吉野たちは上手く回避しながら離れていく。
それに気付いて吉野たちを狙った機をすかさず撃ち落とす。理由は分からないが、航空機は帰って行った。