こんなに考え方も
立場も違う、野郎三人


何故、知り合いになったかって言えば


理由は たったひとつ


… 全員、同じ女が好きだからだ



真木は そばにずっと居て
ハルトは、影に


… この二人に比べれば
俺はかなり、途中参加というか




「お、泣き始めた」


「 あ 」


思考の渦から
強制的に解除


とにかく、泣き止ませないと ――


… ベットの上の赤ん坊は
元からカゴの中に入っていたのか
それともミチルが、用意してくれたのか


胸の所に、ウサギがついた
黄色いベビー服に 着せ替えられていた


「…黄色か」


「え?」


「ホラよ
ブルーなら男の子
ピンクなら女の子だろ?
どっちなんだろうなと思ったから」


「あー… そうだよな」


「感心してないで
早く抱っこしてやれよ、パパ」


「パ…」


「首すわってるって
ハルトも言ってたしよ」


そう笑いながら、赤ん坊の、頭の横で
まるで猫の相手をするみたいに
リボンをただ、ヒラヒラさせるだけ




「…真木、お前…
協力するとかいう気持ち
ぜんっぜんねえのか…?」


「オウ!どうしていいのか
ぜんっぜんワカンネエからな!」


「………」