俺の住んでいるマンションは
真木の会社が持ってる
社宅とか、寮みたいな感じで
正確には判らないけど、男所帯が多く
…って事は
こういう事態が起こりえるのは
俺以外にも 居るってわけだ
「ちなみに、右がハシバ
左が、荷物倉庫になってるぞ」
俺の代わりに、真木が答えた
「そう…
ハシバさんは、なさそうだし…
やっぱり、キミなのかなぁ」
「…おい!
さっきと言ってる事
全然違うべな!!」
「これ 貸してね」
ハルトはサラリとそう言うと
玄関に向かって、颯爽と歩き始めた
「おいハルト!どこ行くんだよ?!」
「捜しに行くに決まってるじゃない」
「そ… そんな紙、一枚でか?!
つか赤ん坊、ど、」
「ミルクはあげた
今は、眠ってるよ」
「…あ」
「大体、生まれて 三ヶ月位だ
首も座ってるし、軽く離乳食も始めてる」
「…なんで…判ったんだ?」
「すわっていない子供
すわっている子供
たくさん、抱いた事がある
離乳食は、うんちの様子で」
「――…う?!」
「…当たり前だろう 人間なんだから」


