そりゃ…部屋から出て来ないはずだよな
… もう外で、スタンバってたんだから
そして運転手、 俺
「オカダ 次の信号、右な」
「… 了解」
ハルトは後部座席で、終始無言
チャイルドシートも しっかりついてて
月姫も ハルトがいるから安心なのか
キョロキョロしたまま
たまに濁音を叫んで、笑ってる
「…真木さ、もしかして
お前も…その女の子の事
もう誰だか わかってるのか…?」
「ハルトとは違うけど、病院経由でな
少し、調べてもらったから」
「… そっか」
住宅街を抜け ハザードを出し
少し広めの道路に入った
停まってくれた車に
軽くクラクションを鳴らして挨拶


