「クルマは明日、オレが出すから
ハルト、今日は寝てくれ、な?」


「……」




かなり不服そうなハルトだったけど
真木のたしなめがあった事と
少し、月姫がぐずって ―――


でもハルトが
寝室に入ってからも
俺と真木は、リビングに居た




「… オメエも寝ろよ」


「いや…」


どうも二人の心配は 一緒らしい


… ハルトは
確かにいい奴なんだけど
とても静かに、キレるから…


何するか判らない部分があって
一度、ああは言っても…




「なあ…真木」


「あ?」


「もしハルトが…
本気出して俺ら突破しようとしたら
この二人で、止められるのか…?」


「ムリ」


「………… なあ」


「何だよだから」


「俺一回だけ…ハルトと
少しやりあった事あるんだけどさ」


「スゲエな オレは無えわ」


「…無いのか?!
それで何で、ムリって言うのよ」


「見ただけだからな

一度目は…
二度目に見た時だけか

―――… あ!! 」


「 何した?!」