暫くは床で放心状態。

どうにかベッドに潜り込んだけれど
ほとんど眠らずに会社に行った。


次の日の昼休み

同僚の誘いを全て断り
人が少ない裏の階段に来た。

お弁当を食べてながら景色を見ているとまた涙が出てきた。

好きだったのに。

本気だと思ってたのに。

泣きながらお弁当をどうにか口に運んでいたら
カンカンと人がおりてくる音がした。


「え、やば…」


涙を拭いてうつ向いてやり過ごそうとしたのに、足音の主は私の横で止まった。


「吉野さん…ですよね?」

「え…」


思わず顔をあげる。
まさかとは思ったが
同じ課の後輩である伊藤くんだった。


「どうしたんですか?」


彼は私の隣に腰を下ろした。


「…昨日ね?1番じゃない、って振られちゃっ…た。。」

「そうなんですか…」

「私は本気だったんだけどね?へへ。」

「…俺じゃ、駄目ですか?」


隣を見ると、切なそうにこちらを見る伊藤くんの目。