帽子のおじさん

きっとこの役目は誰でも良かったんだ。


真面目、不真面目問わず、誰でも。


「江田さんやれば?」


「そうだ委員長は江田さんに決まりー。」


そんな軽いノリで、担任教師も私に一言の確認も無く黒板に“江田まきお”とチョークの音を鳴らした。


ちょっと待ってください!


唐突過ぎて、それすら声には出なかった。


何勝手に決めてんだよ!?


私の中の男性的精神が妄想で暴れだす。


もう一人の私、“まき夫”が。


委員長…って、何やるの?


アレだろ?偉そうに上から目線でクラスの奴等を仕切るんだろ?


そんでもって、皆真面目にやってよっ!とか、私こんなに頑張ってます!優等生オーラ発して周りに顰蹙(ヒンシュク)買わせるめんどくせぇアレじゃん!


私は上の空状態で、教壇の方へ上がった。