「じゃあ…せーので見せ合いっこね!」

真希の声とともにウチは進路調査を梓に渡した。

そして、ウチも真希の進路を目にした。

「……専門学校?」

真希の表情が変わったのがわかった。

「真希は……大学」

「うん」

「大学って言ってたじゃん!」

「うん…」

嘘をついたわけじゃない。

ただ…

「ウチらはすごくいいコンビだよ、うん。
でも進路を合わせないと崩れるような関係じゃダメなんだよ」

「…っ、でも」

「お互い、違う所でも頑張ろうよ。」

真希…泣かないで。

「それで、また会おう。いつもと変わんないウチらでまた会おうよ」

その後の授業、真希はずっと保健室にいた。


提出締切の放課後がやってきた。




「真希…」

「梓、真希ね……大学を目指して頑張る」

「決めたんだね」

「梓も……専門学校受かりなよ!絶対に!」

「あたんまよ!」


その日、二人で流した涙を

ウチは忘れない。

きっとどこかでウチらの支えになる。