キスをし続けて一体、どれくらいの時間が経ったんだろうか。


急にハッとした戸田は急に立ち上がり、ポーッと顔を赤くさせていった。


手で口を隠し、今いた戸田とは全くの別人のように初々しい反応をする。


これが、わたしの知ってる学校での戸田だ。


まだキスの熱に酔っているわたしは、ぽけーっと戸田を見た。


その視線に気づき、戸田は口を開いた。


「ごめん…………立てる?」


差し出された掌につかまり、フラフラとしながらも立ち上がる。


「あ、ありがとう………」


優しい戸田。


でも、それも一瞬のこと。