そこには、戸田がいた。


でも、ただそれだけではなかった。


寝ていたのだ。


わたしの席で。


猫のように丸まって机に突っ伏している彼は、結構・・・というか、かなり可愛い。


頭をわしゃわしゃしたい気持ちを抑えつけ、しゃがんで顔を覗き込む。


端正に整った顔は人形みたいで、このまま動かないんじゃないかと思うくらいだ。


でも、そんなことはなくて。


彼を見つめ続けて数秒。


吐息交じりの甘い声とともに、彼は目を覚ました。