「どうしてっ……早織のことを否定するの!?」


「さ、早織……私は、あなたを思って……」



私のためを思って……?

違うよ、お母さんはそう言いながら、自分を救いたいんだ。

何も出来ない、その痛みを和らげたいから!!



「っ……私はっ!!」



って、私なんて最低なことを考えてるの?

全部自分が悪いのに、お母さんを責めようとして……。


だめだ、もう……自分の気持ちが、わからないっ。



「早織がいなかったら、私はっ……私は、生きていけないのにっ!!なんでっ、忘れろなんて言うの!?」


「湊、落ち着け!」



叫ぶ私の手首を、海斗が掴む。



海斗まで、早織を否定するの!?

もう、誰も信じられないっ。