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白いノースリーブのマキシ丈ワンピースを身にまとって、向日葵の付いたサンダルを足に引っ掛ける。
――ガチャンッ。
「行ってきまーす」
仕事でお母さんも出てるしいないけど、いつもの日課で挨拶をして出る。
そして今日も、変わらず待っててくれる早織に笑顔を向けた。
「おはよう、早織」
『おはよう、湊。今日はオシャレしてすごく可愛いね!』
改めてオシャレとか言われると恥ずかしい。
だって、海斗のこと、気にしてるみたいだし……。
って、今日は文子もその……尚先輩もいるんだし、そういうんじゃない。
『湊は美人なんだから、もっとオシャレして、彼氏作らないと!青春はあっという間に過ぎ去るんだからね!』
「うっ、うるさいなぁ……」
そういう早織も、ちゃんとワンピースに着替えてる。
どんな服を着ても、早織はやっぱり可愛い。