「なぁなぁ、真木って何でブツブツ喋ってんの?」
「あー確かに、ぷっ、ちょっとここが病気なのかなぁ?」
男子の一人が、自分の頭を指さしてゲラゲラ笑う。
絡んできた、面倒だしムカつく。
でも、こういうのはほっとくのが一番で……。
「でも、顔はめっちゃ好みだから、2番目ならOKよ!」
「…………」
……ムカッ。
2番目とか、こっちから願い下げだし。
っていうか、黙ってるからって好き勝手言いやがって。
私は、男子に囲まれながらあからさまに嫌な顔をした。
「あぁ、なら!俺も立候補する〜!」
「真木、モテモテじゃん、ギャハハッ!」
どうしよう、もうそろそろブチギレていいかな。
うん、いいよね、いいに決まってる!!
「おい、お前等やめ……」
「言っておくけど」
「え……?」
何かを言いかけた高橋 海斗の言葉を遮って声を発すると、なぜだか高橋 海斗がびっくりしたような顔をした。
なんでこの人がびっくりするんだろう。
そう思いながらも、湧き上がる怒りを抑えられずに、私は他の男子へと視線を向ける。


