…―暗闇の中で、声が聞こえた―…


“…はね…”
―何。うるさいなぁ。

“み…はね…。”
もぅ、死ぬんだからほうっておいてよ―



「美羽!!」

ばこっ!

「いったぁっ!!!」

激痛とともに起き上がる。

「お前、いつまで寝てるんだよ」

叩かれた頭がズキズキ痛い。って、あれ。。?

『はっ隼人?!』

「??どうした?」

丸めた教科書で、自分の肩をポンポン叩きながら隼人は不思議な顔で私を見つめる。


『いっ生きてる。』

「生きてちゃ、悪いのか!!」

バンと机をたたき、身を乗り出す隼人。“机”って、あれ??教室??

周りをみれば、いつもの教室。ショートルームも終わってるみたいで、みんな帰る準備をしている。


そうだ。私、山本(英語)の授業で、だるくて寝ちゃったんだ。


て事は


『夢かぁ。』

机に、ぐったりとうなだれる私。安堵感と脱力感で体に力が入らない。

「何だ?!どうした?」

意味がわからず、隼人は目をまるくしてる。


そりゃそうだ。私の夢だし。隼人が知るわけない。