「チョコ……作ったんだけど、貰ってくれる?」

「…うん。ありがと」


そう言って受け取る。それを教室へ行くまで何度も繰り返し。

そして、ようやく教室に着いたと思えば机の上にも山積みのチョコ。


「うわ、羨ましすぎんだけど!
ずるい!ずるすぎる!」

わざと泣いたふりをする輝己にため息がこぼれる。


手に持っているチョコを、机にある山積みのチョコの上にさらに乗せた。