バレンタインなんて、なければいいのに……。


そんなことを思いながら学校へ着いた。

靴箱を開けると――……



バラバラバラッ――


たくさんのチョコレートが落ちる。

それを拾い上げ、手に持って歩く。


「あ、あの!神崎くん!」

名前を呼ばれ振り向くと、顔を赤くした女の子。