“ガチャッ。” 「お姉ちゃーん……。」 愛海は暗くなった部屋を見て小さくなる。 小さく縮こまって天井を見る。 窓の外では、雨が降り始めていた。 「…………あと、一ヶ月かな。」 意味深なその言葉は 私のいる部屋で広がっていたみたいで。 それを知るのは後からで。 私は知らないままに時を過ごしていた。 そして知らぬまま笑っていた。 幸せの後には 不幸が待っているのに。 「…………おやすみ。」