雅紀は私を見るのをやめない

私は言葉に詰まる

「だから俺が救ってやるよ またあの時みたいに 先生のこと忘れんだったら俺を使えよ 俺が完全に忘れさせてやる」

そう言った瞬間雅紀が私を抱き締めた

私はびっくりしすぎて身動きがとれない

今すぐ突き放したいのにそれが出来ない

このとき私たちは1人の女であり1人の男であることに気付かされた

「黙って見てきたけどもう限界… 先生なんか忘れて俺にしろよ 俺なら絶対お前を幸せにしてやる…!」

雅紀とはずっと一緒だけどこんな近くに感じたのは初めてで…

ドキドキしている自分がいた

雅紀となら上手くやっていける?

いや、たぶん…

無理だ…