記憶

「待ちなさいよ」

目の前には薫さん

タイミング悪すぎ

「あ、こんにちは…」

「何？ あんた泣いてんの？」

泣いてんのがバレてしまった

「泣いてませんよ… 安心してください もう先生には会いませんから…」

「はぁ？ あの強気な発言はどこいったのよ」

「どっか飛んでいっちゃいました 先生と幸せになってください じゃあ…」

「もう諦めたわけ？ 何それつまんないなー」

「えっ？」

「私は初めて会ったよ あんたみたいに面と向かって戦線布告してくる人 私はあんたのこと強いなって思ったよ 負けてられないって思った」

「とにかく私はもう先生には関わらないんで」

何を今さら

ほんと意味わかんない

けど案外いい人なのかも…

あの人となら先生は幸せになれるはず

もう諦めよう…

初めから交わっちゃダメだったんだ

先生サヨナラ…