「先生…」

私は眠っている先生を見つめる

あれからすぐお医者さんが来てくれた

どこも異常はないみたいだけど…

「誠!」

少しして病室のドアが開いた

薫さんだった

「誠… 良かった…」

薫さんは先生が眠っているのを知りホッとしたのか椅子に腰をおろした

「あ、あの…」

「あっ、あなたは確か… 前に会ったわよね」

「は、はい!」

「今日誠と一緒にいたの?」

薫さんの顔が怖い

「そうですけど…」

私は目線をそらした

「あなた誠の教え子なの?」

「まぁそうですね…」

「ふーん… 」

「私帰ります! では」

「ちょっと待ちなさいよ! あんたまさか毎週誠と会ってたんじゃ…」

「え、いや…」

図星を突かれて動揺してしまう

「別にいいけどさ誠に余計な負担かけないであげてよ あんたも誠の事故のこと知ってるんでしょ?」

薫さんが強い口調で言った

私は何も言わずに病室を出た