「待って…!」

私は雨の中傘もささずに走り出した

「待って! 先生!」

私は先生の腕を掴んだ

先生はびっくりしている

「どうしたの? あ、風邪ひくよ?」

「嫌だ…!」

「えっ?」

「先生に会えなくなるなんて嫌だよ…」

もう失いたくない

私のこと思い出せなくてもいい

先生の近くにいれるならそれだけでいい

「相沢さん…」

「私は先生といて楽しかったの! 先生との時間がとてもとても…!」

「あっ、痛い…!」

先生はいきなりうずくまり頭を押さえた

「先生っ! どうしたの? ねぇ? ねぇ?」

私は焦ってどうしていいのかわからない

「や、やっぱり君は不思議だ あっっっ…!」

「先生!先生!」