「えっと… 確か相沢さんだったっけ?」

「あ、はい どうも」

私は軽く会釈した

心臓はバクバクなって自然と声が震える

「誰? この子 知り合い?」

「いや、まぁね ごめん 先に車乗ってて」

先生は鍵を彼女に渡した

彼女は黙って鍵を受け取った

「あの… い、いいんですか?」

「あぁ気にしないで」

まさかの2人っきり

昔は全然平気だったはずなのに

今じゃ顔もまともに見れない

「あ、合コンの話内緒にしてあるから 薫怖いからさ」

「ですよね… 彼女さんいるんですもんね」

薫さんって名前なのか…

「あれはさ後輩たちに無理やり行かされたんだ 人数合わせとか言ってさ」

先生って頼まれたら断れないタイプだもんな

「そうなんですね」

「じゃあ僕はそろそろ」

え、もう行っちゃうの…

嫌だよもっと話したい

もっともっと近くにいたい…