そんなある日…

「もー、何言ってんのよ」

ある女が見舞いにやって来た

大学時代に付き合ってた元カノらしい

別れてからも親交は深く仲よさげな感じだった

俺はあいつがあんな嬉しそうに笑ってる顔を久々に見た気がした

あれ? あいつ前にもこんな顔してたよな…

これ以上に楽しそうで嬉しそうで…

相沢美里…!

そうだ、相沢だ

俺はようやく相沢の存在に気がついた

いつかあいつが言っていた

相沢さんは僕が必ず迎えに行くと

俺は次の日相沢の話を切り出した

そしたら

「え、誰それ…?」

あいつが忘れてた大事なことって相沢だったのか

なんでもっと早く気付かなかったんだ…

それからようやく退院できるようになって

「僕結婚前提に付き合ってるんだ」

あいつは俺にそう言った

ものすごく幸せそうで…

でも相沢はどうなる?

ずっと待ってるんじゃ…

でも俺はそれ以来相沢の話をしなかった

いや、出来なかったんだ